自分自身のことは誰が一番わかっているのか?

心理のコツ

はじめに

 「自分のことは自分が1番よくわかっているのか、自分のことは自分ではよくわからないのか」と迷い始めた時は、白黒思考に陥っていることが考えられます。たとえば”もう二度と失敗できない(したくない)という思い込みに陥っているかもしれません。

 少なくとも他人のアドバイスを受け入れるか否かについて迷っている場合であることが想像されます。単純にタイトルの問いがどちらなのか知りたいという興味からお越しいただいた方はすみません。

 ですが、これは非常に難しい問題であり、結論から言うと、どちらとも言えます。今回はタイトルのような思考に陥ったときにどのようなことが効果的かを考えてみたいと思います。

自分に自信がもてていない可能性

 自分のことについて他人の目のほうが気づきやすいこともありますし、自分しか気付けないことがあるのは時と場合によります。これは自明の問いのはずです。
 しかしこの問いを考えざるを得なくなるのはそれだけ自分が困っている状況に陥っているというこが想像されます。では何に困っているのかということですが、私も似たような経験があったので、少し私の体験を書いてみたいと思います。

私の体験の場合

 自分ではそれなりにやっていたとと思っていた支援に対して、その時の自分では気づきもしない視点から指摘と指導を上司から受けたことでした。具体的な内容はかけませんが、ざっくり言うと退院支援の中での見立てや見通しの甘さを指摘されたことでした。このことで私はパニックに陥りました。なぜならその指摘された内容については頷けるところがあったのですが、その失敗の時に立ち返ってみてもその失敗を回避できるという想定が立たないことでした。言われた内容が的はずれであれば、理不尽なこととしてやり過ごせたかもしれません。しかし、指摘の内容自体は的を射ているところも多分にあったと感じたので悩み始めることになりました。「自分には見えてないことばかりではないのか」と不安になり始めました。

 そうなると今まで行ってきたやり方や見立て全てに自信がなくなってしまい、支援や介入の”正しさ”は上司の側にあるという思いに陥ったことを覚えています。キャリアや臨床経験でも上なので、その上司が正しいと言うか、首を縦に振るかということにばかりこだわってしまうこととなりました。

 そう思い始めると、ケースのことではなく上司の顔色や思いだけを見るようになってきました。ケースを見ず、自分の判断を信じられず、どう考えているかだけを考えるようになりました。そうすると次は、自分の考えはないのかと指摘されるようになりました。

 自分の考えはないのかと指摘されると、今度は自分の正しさを主張しなければこの状況は変わらないとの思いに囚われていきました。そして、「自分の考えをどんな場面でも言うべきだ」となってしまいました。そして今度は自分で抱え込むことが多くなり、他のスタッフと連携が取れなくなりました。

 そして仕事が上手くいかないので、日常生活も乱れてくることになります。睡眠時間が確保できなくなったり、アルコールを飲みすぎてしまったりなどです。

 そうなると悪循環なことに、上司からは日常生活がうまく行ってないから仕事に影響が出てると見立てられはじめます。そうなると日常生活やプライベートまで巻き込んで自分を振り返るようになってしまい、ますます悪循環に陥っていきました。ここまで行くともう自分の中では修復不能でしたので職を変えるということに行き着きました。

私の失敗から考える

 お恥ずかしい体験を書かせていただきましたが、本当にこの頃は、自分でもしんどかったことを覚えています。現在の職に変わってある程度客観的に見えるようになってきました。今から思い返してもこの時の悪循環から逃れられるかと言われると今の私でも難しいかもしれません。ただ今から思うと、どうすればよかったかを考えていきたいと思います。最近私の身近な人で同じような状況に陥っている人がいましたので、今回改めてまとめてみようと思いました。そして私の体験をチェックすることで対応策を考えてみたいと思います。

私の失敗① 指摘を業務上だけでなく個人の問題だけにしてしまった

 後半の方で日常生活の問題とごちゃまぜになってしまったと書きましたが、仕事を仕事として、プライベートと分けることが出来ていなかったと今では思います。対人援助職では自己覚知など自分を理解するということが求められていたりするので、自身の性格や自分の内面の問題と結びつけやすい傾向があります。もちろん重要な側面ではありますが、すべての問題を自分のせいにすることもまた危険です。業務とある程度の距離感を持つことも必要だったと今では感じます。

私の失敗② 支援の正しさを上司にだけ求めてしまった

 対人援助に対しては、臨床経験などが物を言うということがあります。もちろん正しい面もありますが、対人援助に対して、明確な正しさは何かと言われると、難しいところがあります。秘伝の奥義のように確固としたものはないはずですが、どうしても自分の対応に自信がないと不安になってしまいます。先人の言葉や知恵ももちろん大事ですが、一人や一つの考えが全てだと思いこむのは危険です。色々な場に対して足場を持っておくというのは非常に大切だと感じます。

私の失敗③ 生活が乱れてしまった

 何よりいけなかったのは、仕事の方ばかりに頭がいってしまって、自分の心身のケアができていなかったことです。しっかり休みをとることや夜寝ること。仕事のことを考えなくて良い時間を取ることなどです。仕事のことを早く解決したいとの思いから、休みの日まで仕事のことを考えるのは悪循環の始まりでした。至極当たり前のことですが休むことはとても大切でした。

まとめ

 話はずいぶん個人的なことにズレていってしまいましたが、タイトルにあるような問いに答えを求めるということはその他の判断について白黒で考えている可能性があります。仕事が向いているかいないか、相手の意見を聞いたほうがいいか否かなどです。

 そんな時は第三の視点がないか探ってみましょう。そのためには仕事が全てではないことや、ざまざまなコミュニティを持つことが大事になります。場合によっては職場が変わることがあってもいいと思います。

 そして根本的な問題として、ちゃんと寝られていますか?食べられていますか?休みは取れていますか?このあたりを整えるのが存外大切です。考えることによって睡眠時間や食事が取れていないと悪循環になります。睡眠食事などもままならない状態であれば、然るべき場所に相談にいくなどの工夫が必要です。

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